
デリバリー業や訪問営業、福祉関連の現場では、日々の業務でレインウェアを使用する機会が多く、現場からの「レインウエアから水が漏れる」という声は現場担当者にとって深刻な悩みの一つです。しかし、単に製品を交換するだけでは、根本的な解決にはつながりません。今回は、トキワが実施した品質検査サービスを通じて、お客様とともに課題の本質を見極め、現場力とレインウェアに関する知識(リテラシー)を高めた事例をご紹介します。
課題と背景:何度交換してもレインウェアから水が漏れる

水漏れの根本的な原因が解決しない
C社はデリバリー業を展開しており、雨の日もバイクで配達を行うため、完全防水タイプのレインウェアを導入しています。梅雨の時期になるとレインウェアの着用頻度が高まり、現場担当者には「レインウエアから水が漏れる」という報告や相談が相次いでいました。これまでは、現場担当者がメーカーに問い合わせて代替品を手配する対応が大方でしたが、交換した製品を使用しても「新しいレインウェアに替えても、また水が漏れている気がする」といった声が繰り返され、根本的な解決には至っていませんでした。
商品の特性理解(リテラシー)
この背景には、ユーザーがレインウェアの構造や正しい使い方、メンテナンス方法を十分に理解していないという課題もありました。例えば、使用後に濡れたまま収納してしまったり、洗濯機で洗濯し他の作業服と同様に日干しにしたりと、社員ごとに取り扱い方法が異なり、レインウエアの正しい取り扱い情報が現場に浸透していない状況が続いていました。
「耐水圧の数字が高いレインウエアに変えれば水漏れが無くなる」と期待して、より高い耐水圧のレインウエアへ変えても、取り扱い方法が正しくなければ、同じ水漏れの問題が再発してしまいます。
トキワの品質検査サービスで解決

こうした課題に対し、トキワでは「ユーザーと一緒に原因を究明し、知識や対応力を高める」ことを重視した品質検査サービスを提供しています。
まず、レインウェアの水漏れが報告された際には、ヒアリングを通じて「レインウエアのどこから水が漏れたのか」「着用時の汗ではないのか」「製品が規格通りになっているか」といった点を丁寧に切り分けます。現場での着用状況や使い方、洗濯や保管方法なども詳しく確認し、問題の本質を探ります
そのうえで、お客様からのご要望によっては実際に製品をお預かりし、ヒアリングで得た情報をもとに水漏れが疑われる箇所を重点的に品質検査を行い検査報告書を提出するというサービスも有償にはなりますが対応させて頂いております。

もし製品自体に問題がなかった場合でも、トキワは「なぜお客様が水漏れをお感じになられたのか」をお客様と一緒に考えます。レインウェアの着用方法や現場での利用シーン、洗濯・メンテナンス方法など、さまざまな角度から原因を探り、お客様であるユーザーにとって最適な改善策や製品の提案をします。
導入効果
- レインウェアの正しい知識が現場に浸透、水が漏れたと感じた時の社内対応力が強化
- 代替品手配といった製品交換が減少
- 実際の現場での着用、使用方法や、メンテナンス方法が社内に浸透しマニュアル化された
お客様からのコメント
「他社とのお取引では、レインウェアの水漏れの問い合わせに対して代替品が送られてくるだけでしたが、トキワは製品を交換する前に問題の本質から一緒になって親身に考えてくださるので、原因が分かりスッキリしました。」
(総務部 部長)
まとめ
現場でのレインウェア利用の最適化とリテラシー向上に
このように、トキワの品質検査サービスを活用することで、水漏れの原因が判明しただけでなく、現場にレインウェアに関する正しい知識が浸透しました。耐水圧などの数字だけでなく、製品の構造や正しい使い方を知ってもらうことで、問題発生時の社内対応力が向上しました。
その結果、不要な問い合わせや代替品手配などの手間が大幅に減り、現場担当者や現場スタッフの負担も軽減されています。また、現場環境に合わせて着用方法を見直すことができ、安心して業務に取り組めるようになりました。
トキワはレインウェアの専門メーカーとして、単なる製品提供にとどまらず、ユーザーの課題解決やリテラシー向上に徹底的に寄り添うパートナーでありたいと考えています。検査報告を通じて「なぜ問題が起きたのか」を共に考え、現場力を高めることで、業務効率化と現場の安心を実現しています。
「水漏れだと思っていたものが、実は着用時の汗だったと聞いて最初は否定しましたが、丁寧に説明を受けることで納得しました。これまで完全防水のレインウェアの特性について十分に理解せずに着用していたので、使い方を見直す良い機会になりました。」
(デリバリー業 担当者)