
雨の日においては一般的に「レインコート」や「ポンチョ」が着脱の利便性などの理由から選ばれることが多いかもしれません。しかし、デリバリーや訪問サービスといった業務を用途とする場合には「レインコート」や「ポンチョ」のような形状ではなく「レインスーツ」(上下セパレートタイプ)」が圧倒的に選ばれています。レインウェア専門メーカーであるトキワの実績でも、多くのお客様がレインスーツを導入し、リピートしているのが実情で、尚且つおススメもしています。
ではなぜ、着脱に便利な「レインコート」や「ポンチョ」ではなく「レインスーツ」が選ばれるのでしょうか。本記事では、長年レインウェア開発に携わってきた専門メーカーの視点から、業務用途に「レインスーツ」が選ばれる理由を解説します。
業務用として「レインスーツ」が選ばれる傾向

デリバリーや訪問営業、インフラメンテナンスといった、雨天時でも業務を遂行しなくてはならない場合そこで使用されるレインウエアは圧倒的に「レインスーツ」が選ばれています。
着脱がし易く扱いやすいという理由から「レインコート」や「ポンチョ」が選択されやすい傾向にはありますが、用途や使用する環境についてのお話を伺っているうちに、最終的に「レインスーツ」の方をおススメさせていただいています。導入当初「レインコート」をユニフォームとしていた企業様でも、更新時は「レインスーツ」に変更されるケースも多々あります。
なぜ「レインスーツ」が選ばれるのか。現場で求められる3つの条件

では、なぜ現場でこれほどまでにレインスーツが支持されるのでしょうか。そこには、雨天時でも業務を遂行するために欠かせない3つの理由があります。
理由1:「防水性」- お客様へのマナーと信頼を守る
レインスーツが選ばれる最大の理由は、その圧倒的な防水性能にあります。 自転車やバイクでの移動時にレインコートやポンチョは、裾が風でめくれ上がり、気づけばズボンがびしょ濡れになっていた…という経験はないでしょうか。また、強い雨は足元からの雨水の跳ね上がりを防ぐことはできません。
特に、お客様と直接対面をする訪問営業の場合には、単に個人的な不快感だけでなく、ビジネスマナーにも関わってきます。
お客様のご家庭やオフィスに上がる際、玄関や室内を濡らしたり、汚したりしないような配慮が必要です。足元が濡れたまま訪問したために、訪問先の床を濡らし、お客様が足をすべらせて、怪我をしてしまったという事例も報告されています。
またレインウェアが濡れていることは致し方ないにしても、中に着ている衣類が濡れているとお客様のご家庭やオフィスを濡らしてしまうだけでなく、自分自身が風邪など体調を崩す原因にもつながります。
こうしたことから、お客様に不快感を与えず、常に万全の状態でサービスを提供するためにも、下半身まで完全にカバーできるレインスーツの防水性が求められてきます。
理由2:状況で使い分ける「利便性」- 柔軟性が業務を変える
一見、上下が分かれているために着脱が面倒に思えるレインスーツですが、実は異なるシーンにおいて、非常に高い利便性を発揮します。
それなりの雨で上下の着用を求められるだけでなく
- 小雨が降ってきたら、まずは上着だけを羽織る。
- 雨は上がったが、路面が濡れていて、水はねが気になる時には、パンツだけを着用する。
このように、天候に応じてパーツを柔軟に使い分けられるのが、レインスーツの大きな強みです。状況に合わせて体温調節がしやすく、一日を通して快適に業務を続けられます。
このように上半身、下半身ともに高い防水機能があるだけでなく状況に応じて使い分けができる点をユーザーはよくご存じで、レインスーツの使い分けという点では製品そのものからは想像できない隠れた魅力と言えるでしょう。
理由3:業務効率を上げる「機動性」- 動きやすさが安全につながる
レインコートは、構造上どうしても足の動きが制限されてしまいます。また、ポンチョは身体全体を覆う構造になっていることから着脱が簡易的な一方、その大きさゆえに生地が風でバタつき、自転車の車輪に巻き付いたり、その他への引っかかりにも注意しなくてはならないという安全面での懸念があります。
一方でレインスーツは、体にフィットしていることから乗り物の運転、階段の上り下り、荷物の運搬といった業務上のあらゆる動作をスムーズに行える為、作業効率も高く、かつポンチョなどで懸念される風によるバタつきなどの安全面における不安も解消されるという一定の評価があります。
これらの理由から、業務利用においては圧倒的にレインスーツが選ばれます。
よくある質問(FAQ)
レインスーツは着脱が面倒なイメージがありますが、実際どうですか?
レインスーツも様々な工夫がされており、着脱の利便性を追求したレインスーツが発売されています。例えば、靴を履いたままパンツの着脱ができるようなファスナーによる開閉式の裾が大きく開いたものや、メッシュなどの裏地がなく、衣類への引っかかりなどを防いだものなどもあります。防水面と合わせて検討していただきたいと思います。
私に合うレインウェアはありますか?
トキワではSサイズから5Lサイズ、B体規格(BM、BL、BLL)といった豊富なサイズ展開をしております。あらゆる体型の方にフィットする一着をご提案しています。
ポンチョとレインコートなら、どちらが業務に向いていますか?
ポンチョについては風に煽られ生地がバタつくことで身体が取られたり、生地が自転車の車輪に巻き付いたりなどの懸念があるため安全面からも業務用としてはおすすめしておりません。一方、作業性や安全性の観点からレインコートを当社としてはおすすめしております。
予算が限られています。安価なレインスーツではダメでしょうか?
ご予算に応じたご提案も可能ですが、業務用として高い頻度で使用する場合、極端に安価な製品は防水性や生地の劣化が早く、結果的に買い替え頻度が増えて、かえってコストパフォーマンスが悪くなる傾向にあります。長期的な視点で、耐久性も考慮した製品選びをおすすめします。ぜひ一度、トキワにご相談ください。
レインスーツを着てバイクに乗るとお尻の部分から水が染みてきます。もっと防水性の高いレインスーツを選べば、このようなことはありませんか?
レインスーツのお尻の部分から水が染みこむ原因については、生地素材のみならず、製品の仕様上の問題、使用シーンも考えられます。この点について、解説した内容がありますので参考にしてみてください。
トキワの定番レインスーツ「ファミネット・アジャスター」

ここまで解説してきた通り、「防水性」「利便性」「機動性」の全てにおいて、企業の業務利用においては、レインスーツが最適です。トキワは、創業以来90年以上にわたり、働く人々のためのレインウェアを追求してきました。そして、現場で働く皆様の「濡れる」「蒸れる」「動きにくい」「肌ざわりが悪い」「サイズが合わない」といった様々な課題を解決するため、日々製品改良を続けています。
そうした現場の声を反映し、長年多くのお客様から絶大な支持をいただいてきたトキワの定番レインスーツが「ファミネット・アジャスター」です。
20,000mm以上の耐水圧を持つ防水性能はもちろん、11サイズの幅広いサイズ展開に加えてパンツ丈の調整機能もあるレインスーツです。6つのカラーバリエーションがあるので企業のカラーや用途に合わせて取り入れやすいのが特徴です。
まとめ

現場業務を円滑に進めるレインスーツ
ここまで、ビジネスシーンにおいてレインスーツが選ばれる理由を、「防水性」「利便性」「機動性」という3つの観点から解説しました。お客様への配慮、天候に応じた柔軟な対応、そして業務効率と安全性の向上は、いずれも業務を円滑に進める上で欠かせない要素です。トキワでは、長年の経験と現場の声に基づき、これらの課題を解決する最適なレインウェアをご提案しています。
法人・業務利用、あるいは統一感をもたせたユニフォームとしてのレインウェアについてのご質問やお困りなどがございましたら、ぜひお気軽にお問い合わせください。